べしゃり暮らし 20 (ヤングジャンプコミックス) コミックス – 2019/9/19
森田 まさのり (著)

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段々芸能界のことが分かってきたからか、
圭右君がすぐ謝れるようになっているところが地味に好きだ。
あれだけ好きだと言っていた松浦亜依ちゃんに興味を示さない圭右も、
好きだと言っていたことをきちんと覚えている辻本君もいいなと思う。

記憶喪失とか遺伝子とか、そういったことをネタにしたがるテレビ。
思わず喜八師匠のギャグをやってしまったぷりんすんに
兆治さんがいつももっと面白いのにと思うから点数は低くつけたが
喜八師匠のギャグをやること自体は悪いことではない
と言ってくれる。
確かにどれだけ親のイメージを消したくても
消し切ることができないものなら、それを使うというのも一つの手。
自分らにしかできんネタ、
やるからには覚悟が必要だけど武器のひとつ というのはその通りなのだ。
今回に限っては、わざとやったわけではなく思わずやってしまったのはよくなかったにしろ
事前のVTRがあったからこそやって美味しかったわけで。

出場側だけでなく審査員側も緊張しながら真剣に向き合ってくれている
という描写も良い。
べしゃり暮らしの二人がツッコミはどっち、と決めたわけでなく
ネタによって変えているという。
それも器用で面白いやり方な気がするし、
普通に圭右君がツッコミできるようになっているのも良いと思う。
野村先生が取材に来たスタッフに、
普通にやらせてやってくれねーかと言ってくれるのが
本当にずっと期待してくれてきたんだなと思える。
NMCにのう一本ネタが必要だと、
当たり前に3位以内に入ることを信じてくれている。
「たとえ面白くても客は無意識に笑う事への罪悪感を覚える」。
笑えるようになるとしても、時間がかかってしまうことだと思うのだ。

げんこつロデオが路上ライブを積み重ねていたというのは凄い。
どれだけの苦労だったろうか。
ヨシムラが排除通達を出していたわけではなかったとしても
業界の中を噂が周り、忖度による見えない圧力がかかる。
出口の見えない気持ちにもなっただろうし、
お笑いを嫌いになりかけたというのもそれはそうだろうと思う。
それが、本爆さんの言葉があり、決勝に残り、
しかもしげおさんがしれっと「ウチ来るか?」と言ってくれるのが
思わず涙してしまう。
それを見てはるかちゃんが号泣してしまうのも堪らない。
無名の奴が一晩で大スターになることもある。
「君らに連絡とるのはどうしたらいいの」と声をかけてくれる人もいて
ぞくぞくする光景だ。

辻本君はお父さんとすんなり和解しただけではなくて
「ほんまにええんかおかん」と確認を取っていたところが
息子としての深い愛情を感じる。

梵さんがべしゃりにアドバイスをしてくれたり
真保ちゃんと圭右君、はるかちゃんが仲良くなっていたりするのも微笑ましい。
梵さんの親戚は悪い人ではないのだろうが、掌返しには見えてしまう。
今まで力になってほしいことなんて沢山あっただろうに。

記憶喪失の件は、カメラの前で話してしまった圭右君も
落ち度があると言えばある。しかし葛城さんのやり方は相変わらず汚い。
せめて本人たちに告げてから許可を出して欲しい。
梵さんや他の皆が一緒に”これは駄目だ”という認識があるのが救い。

サボテンミサイルが記憶喪失ネタをするのは衝撃だったけれど
勝負は勝負。知らなかったから持ちネタがかぶるアクシデントは
サボテンミサイルが悪いわけではなく。
普通に考えれば謝罪ネタで乗り切るしか無いが
記憶の彷徨い人なんてコピーをつけられているのがキツイ。
『与えられた状況を全て武器にする』
とても簡単にはいかないことを、べしゃりは成し遂げたのだと思う。
決勝の模様は描かれず、話は数年後。
前のコンビいじりに怒った審査員がいてサボテンミサイルが連覇というのは
個人的にはつまらない結果だった。

みんなそれぞれの道を進んでいる様子。
べしゃりのラジオが子安君の構成で決まったそうで
それは楽しみだけれど、ちょっと展開が急に感じてしまい
NMCでの戦いをもう少し見たかったような気もする。

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