この本のために西尾さんが、対談したい人に依頼の手紙を出し、
了承され対談が始まる、という体裁。
録り下しということで期待値も上がる。
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私は羽海野チカ先生が対談した、とtwitterで仰っていたので
それが目当てでこの本を手にとったのだが、
荒川弘先生もいらっしゃったし、他の辻村深月さん、堀江敏幸さん
小林賢太郎さんとの対談もすべて面白かった。
強いて言えば、生の言葉ばかりで
この対談の結果、はじめに手紙を書いて対談した後の
西尾さんの感想も読みたかったなと思う。
新しい言葉を覚えるのが好きで、
その言葉が他のところで出てくるのが好きで、
だからその出待ち感の楽しさを読者にも味わってもらいたいから
日常生活ではなじみのない言い回しもわざと小説の中で使っている
という言葉には共感した。
また、羽海野先生との対談で
「才能」という言葉に対して複雑な気持ちになる、
何かどこにでも行ける切符のように思っている人がいて
その切符を持っているのはいいな、と言われてしまうと、
それってものすごく時間をかけて自分の身を切って流した血で育てるものなのにな、
という部分にも非常に頷ずかされた。
別になにかの魔法のような便利なものではなくて
すごく手間暇をかけて努力していることに対して
なんでも出来て良いね、と言われるのは、相手は誉めてくれているつもりでも
とてももやもやしてしまう。
また、一日一万字というのは知らなかったので衝撃だった。
クリエイター同士ならでは、という部分も多く、
もの創りをしている人は興味深いところが多いのではないだろうか。
2015.3.1
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