【読了】炎の蜃気楼(ミラージュ)〈18〉火輪の王国 烈風編 (コバルト文庫)

高耶が現実的にも精神的にも孤独でとても痛々しい。

そんな中でも清正の存在、裏をかいたりぐちゃぐちゃ思い悩んだりしない
すっぱりしたところが救いだった。
一般的な清正より随分と、良く言えば身近な人のような感じで描写されていたが
まぁこれはこれでバランスがとれいて良いのかもしれない。
織田を裏切る決意、自分が何をしたいのか、何を守りたいのか
というのをはっきりと決意するところが良かった。

そしてそれをまた、たった一人でも存在意義を失っても
生徒を、現代に生きる人間を傷つけたくないという景虎の姿勢に心打たれたから
というのが、後々の清正と景虎との関係に影響してくることになる。

千秋と高耶のシーンも胸が痛い。
二人が軽口を利ける関係に戻れると良いのだが。

2015/3/8