ネットの紹介記事で一部抜粋されていたのを読んで
面白そうだなと思い読んでみた。

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もっと手ひどくこき下ろすような、
こういった本にありがちな上から目線でケチを付けるような
内容なのかと思っていたら、
長年業界にいて身につけた知識やスキルに裏打ちされた
内容で非常にためになったし納得もできた。

古き良き時代には外食というのが特別なものだったのに
今は楽をする為に安くて便利なお店に行くようになっている。
あまり材料が手に入らなかった時代の工夫であった
少しの原料から材料を増やすことや
代用品の利用なども、単なるコスト削減の手法として使われるようになった。
しかもそれを隠して嘘をつき、高級食材を使っているかのように宣言することは非常に問題である。

仕入れ品が駄目な訳ではなく、何のためにそれを使うのかがはっきりしていないことが駄目なのだ。
セントラルキッチン方式にしろ、
味の均一かのためかコスト削減かで大違いだ。
経営者が消費者の方を向いているかどうかなのだ。

また、スタッフをどう見ているかというのもポイントだ。
雇用機会を東南アジアに譲り渡すのは確かに指摘のとおりおかしな話だ。
ニートだブラックだと問題になっているが、仕事自体はたくさんある。海外に発注したり外国人を安価な時給で雇い
日本人も正社員ではなく非正規雇用をして、それなのに正社員なみの仕事を押し付ける。

育てるつもりがなく、スキルに対価を払う気も無い。
人件費を無駄な出費と見てスキルのある人をクビにし
コスト削減だと勘違いしバイトを雇う。
バイトにきちんと教育をする訳でもなく、教えられる人もおらず
技術は継承されず誰でも出来る内容のことしか出来ないから
冷凍食品を解凍して盛り付けるだけのものしか出せなくなる。
非常に悪循環なのだ。

経営が自分の儲けの為だけで、自分さえ良ければ良いのか
良い物をお客様に提供し自分も相手も嬉しく
スタッフも笑顔で経済によって社会貢献にもなるのが良いのか。
後者を是とする"ホワイト"企業が増えていってくれれば、外食は美味しいものを食べにいく楽しいことにまた戻っていくだろうし
大袈裟ではなく雇用問題や経済問題も解決するだろうと思う。

野菜ひとつとっても切り方を変える、器を変えるといった
ホスピタリティを大事に
小さなことを丁寧にきちんとやる。
それが付加価値として消費者にしっかり認識されて
そのお店が流行るというのが、正しいあり方だろう。

先日、料理はまぁまぁだが席が狭く常に隣の人と肘が当たるような状態で
鞄を置くところもなく料理も二品ずつくらいしか載らない狭いテーブルで、
瓶いっぱいにつめこまれたカトラリーのせいで更に圧迫されていた店に行ったばかりなので、
『箸立てはあなた以外の人のためにある』という言葉もなるほど確かにと思わされた。

2016.3.27

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