以前読んだティム・ガン氏の本よりも好みだった。
エッセイのような指南書のような内容で、様々なエピソードも
興味深い。
すでに権力を持っている先生が生徒を怒鳴りつけて権力を手に入れる必要は無い
というのはわかりやすかった。
また、権力を乱用する人がいる一方で権力を主張したがらない、
例えば友達親子のようなケースもあるというのも頷ける。
それはそれで、乱用するのと同じく害悪である。
ファッションはお互いのためのドレスアップであり、
街を美しくするという考え方は新鮮だった。
きちんとした恰好をすることは社会貢献になるわけだ。
クロックスとアグの件はちょっと笑ってしまった。
自分もクロックスは履きやすいのだろうとは思うが
全くおしゃれだと思えないでいる。
トニーカーチスの女装のエピソードも良かった。
何をするのであっても全力を尽くすというのは本当に尊敬できる姿勢である。
家に招かれたゲストはできるだけホストに頼らず自立し
自分で食べ物を買うかホストディナーに連れ出すというのは非常にスマートだ。
自分も見習いたいと思う。
日本食の件は色々と疑問に思うところがあった。
私もさばいた魚に酒を飲ませるのは下品なパフォーマンスだと思っているが
一般的な日本食とは違う気がするし
韓国と日本片方の国に先に行ったと知れたらうまくないから
ソウルと金沢に一度に行けないという件も、
それを気にするのは韓国だけだろうと思った。
人にアドバイスする前に、
言おうとしている事は本当に相手の役に立つのだろうかと
いつも自分に問いかける。
これは本当に大切なことだと思う。
単なる自己満足や嫌味にならないよう、いつも問いかけるべきだと思った。
2016.1.4