【読了】のはなしさん

著者 : 伊集院光
宝島社
発売日 : 2010-10-08
「モテそう」と言われるのが嫌だという友人がいて、
「それはつまり実る恋をしてなさそうってことな気がする」
と言っていたのですが、
スキャンダルが多いのが恋愛の達人というのはおかしい、というのも
同じ考え方かなと思いました。

浮気して当たり前という風潮、確かに疑問です。
自分がだらしないだけなのに、そういう人に限って
浮気しない人や「うちの人は浮気しない」という奥さんを
馬鹿にするのが私も昔から腹立たしかったです。
本当はそう思っているという人が多かったから
「かみさんが死んだら次の日僕も死ぬ」という伊集院さんの言葉は
たくさんの人をほっとさせたのだろうと思います。

『恋愛の達人の称号はこの人にあげれば良いと思った。テレビと言葉の影響力についてより深く考えようと思った。靴下は洗濯物のかごに入れようと思った。』
のくだりが、真面目なのに面白くて良いなと感じました。

良い話だけれどオチがついているという意味では、プレゼントの話しも同じですね。

私も占いで頼んでもないのに「今日の運勢は最悪」と言われるのが不愉快で
占いコーナーのある番組は見ないようにしていました。
占い自体のイメージ低下にもつながる気がします。
石井ゆかりさんに出会うまで、占いは身勝手で適当なもののイメージでした。

田舎出身なので、水道水の話もよくわかりますし、ねぎタン塩のうまい焼き方も疑問です。
読書の仕方も、手当たり次第読むし、つまらないなと思っても、一応最後まで読む方なので共感しました。

白昼夢のはなしはなんだか切ないです。
ラジオを聞いていても思うのですが、こうした切なかったり不思議だったりという話も好きです。

最後のお話で、存在が大きすぎて人というより母校が廃校になったようなというたとえがなるほどと思いました。
あまりに存在が大きくて、悲しくておいおい泣くとい