久しぶりに一気読みしました。
戦後十年あたりという舞台設定も絶妙なハードボイルド推理小説です。
専門用語などは本文で説明してくれる親切設計で読みやすく、
難しさは感じないと思います。
戦後十年あたりという舞台設定も絶妙なハードボイルド推理小説です。
専門用語などは本文で説明してくれる親切設計で読みやすく、
難しさは感じないと思います。
元戦艦だった客船に、船が嫌いな入江が乗り合わせるところから始まるストーリーが
多数の登場人物と絡み合いバックグランドを明らかにしつつ
全く見えなかったところから任務の内容が見えてくる話運びが鮮やかです。
ところどころの言葉の選び方と、広島弁が多少気になったものの、
次が気になる引き込まれる展開に比較すれば些事です。
映像で見たいと思わせる迫力あるシーンがいくつもあります。
桑原先生と言えば炎の蜃気楼という人も多いかと思いますが、
ミラージュが好きな人にはもちろん、
ミラージュの作者の本だから、と避けていた人にも
読んでみて欲しい一冊です。