銀の匙 Silver Spoon(7) (少年サンデーコミックス) コミックス – 2013/4/18
荒川 弘 (著)
失敗した時もう一度飛ぶチャンスを貰える
というのはとても良いですね。
トラウマになり難いでしょう。
一方失敗を認めない八軒君のお父さん。
多分本当は悪い人ではない、のでしょうが
言うことが一々キツイです。
勉強ではなく学祭の準備で倒れてなんて、
という言い方も引っかかります。
先生が「あんなに準備頑張ってたのに
出してやれなくてごめんな」
と言ってくれるのが泣けちゃいます。
逃げるのか、と言われて
逃げます、とはっきり返すお兄さん。
お母さんはお父さんに対して
本当のところどう思っているのでしょうか。
八軒君本人はいないけれど、
八軒君が声をかけておいてくれたから人が集まり
馬術部の出し物が滞りなく終わります。
お父さんに言われて卑屈になっていた八軒君ですが
お客さんが書いてくれたノートを見て涙するのが
良いシーンです。
アキちゃんの方言も可愛いです。
先輩達の目から見て、アキちゃんも感情を抑えて遠慮していたのが変わったというのも
良いエピソード。
八軒君が戻ったと聞いて西川君と別府君も顔を出してくれて
みんなでおいもを食べるのも楽しいです。
出来損ないには出来損ないの闘い方がある、
名言だし、八軒君が求めていた答えに近いものがあります。
参加できなくて残念ですが、写真を撮っておいてくれるのも優しい。
大蝦夷神社に行くエピソードもいいです。
寮の女の子たちがあんなに協力して常磐君を引き止めてくれたのに、
結局みんな来てしまいますが、
まぁそれはそれで可愛いです。
相川君が、獣医を目指した後血が駄目になった
という話をしてくれます。
「「今から何にでもなれる」って思うと楽しくならない?
八軒君の夢はここから際限なく広がってるんじゃないのかな」
という言葉、とても嬉しいです。
八軒君はこの時見た景色と一緒に、相川君の言葉を
一生覚えているのではないでしょうか。
トラクターの運転にチャレンジするのも、
その後「なまら楽しかった」と言って
アキちゃんときゃぁきゃぁしているのも可愛いです。
野球の試合中、関西弁を喋る敵チームの人に
北海道弁で「標準語喋れ」と言うのがリアル。
頑張ったのに報われない、八軒君が辛かったあの現実が
遂に駒場君にもまた降りかかることになります。
ここからはまたちょっと辛い展開です。