青のフラッグ 7 (ジャンプコミックス) (日本語) (紙) – 2019/12/4
KAITO (著)

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曇り空から降り注ぐ冷たい雨──。
文化祭での桃真の衝撃の「告白」から広がった噂に混乱し悩む太一。その影響は周囲にも広がり、傷を残していく。一方、桃真は兄・誠也から真っ直ぐな本音を聞かされる。それぞれが秘めていた想いがぶつかり、関係が動き出す──!!

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ジャンプラ連載時のコメント欄も、興味深い議論になっていたことを覚えている。

登場人物たちがそれぞれ感じ方や考え方、やり方が違って
全員が正しく、全員が自分とは違うのだということを
言葉ではなく彼らの姿で読者が真に迫って感じ取れる描写がすごいと思う。

ケンスケとトーマの殴り合いを止めなかったシンゴが、
トーマの男女平等論に怒るところや
サヤと祥子が言い過ぎだと怒るところが、いかにもシンゴらしく。
彼の言っていることが正しいと思うところもあれば、それは違うと思うところもある。
彼と私は違う。
だからと言って、シンゴというキャラが嫌いになるわけではない。
それがひとつの答えなのかもしれない。

サヤと祥子は最初に出てきたときは掻き回す役どころかと思ったが
そんなことはなく、マミの友達だけあって彼女たちには彼女たちの
感じ方や考え方、筋の通し方があった。
シンゴより、自分は彼女たちの考え方に近いところがある。

彼女たちが太一を誘った時、ヨーキー達が太一を守ろうとしてくれるところも
本当に友達なんだなと思ってすごく好きだった。
サブキャラではあるのだろうが、この三人組は要所要所でいい味を出してくれる。

舞美は感情を隠さない真っ直ぐな子で、実際一緒にいたら
疲れることもあるのかもしれないが嘘がなくてとても可愛い。
二葉に気持ちの量を比べるのが無意味だと彼女らしい言葉で
言ってくれるところも良かった。
そんな彼女だから、真澄ちゃんを追いかけられたのだと思う。
2人で泣きあっているシーンはもらい泣きしてしまう。

トーマが太一にどんな過程で思いを積み上げてきたのか。
太一がトーマに対して複雑だったように、トーマはトーマで
手を繋ぐのは可笑しいと思ったり、太一が笑わなくなったと感じたり
成長するにつれて自分の感情や世間の”常識”、人間関係にとらわれる中で
ただもう一度笑って欲しい、という気持ちだったというのが
とても切なかった。
そんな思いで二葉と三人でいたのかと思うと胸が苦しくなる。

兄のトーマへの諭し方も良かった。
反対しない、ただ甘やかすというのではなくて
止めるけれど応援はするというのが優しい。
色々大変だったろうに、良いお兄さんだと思う。
男同士、親子ではないからこその絶妙な距離感も良かった。
トーマの涙の表現も秀逸。

ただ好きなだけなのにどうしたらうまくいくのか。
どうしたらみんなが幸せになれるのか。
彼らがどんな答えを見つけていくのか気になる。
本当に、みんな幸せになって欲しい。

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