p>放映当時、羽海野チカ先生に憧れている女の子が出ている、というのを聞いて
興味を覚えて見始めた。
なんでも理詰めで風変わりな依子と、パラサイトで母親に代わる新しい帰省先を探す巧。
これだけだとどうしたって好感も持てないし感情移入もでき無さそうなのに、杏さんと長谷川さんの好演にいつの間にか引き込まれてしまう。
嫌われたり重かったりしそうなテーマなのに、きっちりラブコメに仕上がっているところが凄い。
高等遊民とは経済的に問題が無い場合であって、君の場合は問題が出ているだろうと内心で突っ込みつつも
巧が女は男を年収で値踏み、家庭に入ろうとするのに、何故男が同じことをしてはいけないのか、と言うのには
たしかになと思わされた。
一昔前よりは浸透してきているだろうが、主夫がまだまだ受け入れられにくい世の中だと思う。
家庭を支えるという仕事が仕事として認識されていないのだろう。
結婚を契約として割り切るという考えは面白いし、考えてみれば江戸時代あたりまではそうした面もあったのだから
お互いがそれで良いのなら全く問題はないだろう。
きっちり定めてビジネスライクに同居する方が、問題が少ないケースもあるかもしれないと、大真面目に思わされた。
恋愛を排除し、契約内容を詰めるために二人がデートを重ねていく中で、
サブタイトルにある恋とはどんなものなのかが徐々に見えてくる。
すっきりしたラストで、見応えがあった。