【読了】3652: 伊坂幸太郎エッセイ集 (新潮文庫)

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エッセイ集を初めて読んだ。
センスがあり小気味良い文章で面白く読んだ。

ネタバレあり。

小説や映画がいまだに泣けるものが良いものという風潮
というの、確かにそのとおりだと思った。

狩猟民は食うか食われるだが、
農耕文化だと人間は動物を殺して食っても良いが
動物は人間を殺してはいけないというのも興味深い観点だった。

小説は音楽の仲間というのも、そうかもしれないと思う。
流石音楽好きの伊坂先生ならではの感性だなと思った。
“答えが出ないものは、小説にするべきなんだ”
というのも素敵。

亡くなったが消えたわけではなく、いるというのも成る程と思う。

自分も犬が好きなので、犬とつく言葉でネガティブ系のものは気になってしまう。

虎は死んで皮を残し、人は名を残します。ウイルスは免疫を残します
というのも気になったところ。

武田幸三さんのエピソードで
死ぬことは怖くないというところまでいけたので悔いはない、
試合のあとに友達から今日の酒がうまいってメールが来た時が
一番嬉しい瞬間というのが印象に残った。

藤里一郎さんの、Tシャツコラボのエピソードもちょっと好き。

慰め的に勝ち負けは関係ないという言葉もあるが
結果的に負けることはあってもやはり勝負ごとは勝たなければ駄目だというのも同感である。

2015.8.5