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ひどい世の中になりました。
からはじまり、日本や世界が心を失いかけた嘆く。

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もっと散文的な、エッセイのようなものかと思っていたが
思った以上に実質的で、声優だけでなく何かを創る人にとって
非常に参考になる内容だと感じた。
才能も無いのに人にケチをつけたり
目に見えないものをあまり敬わない現代日本人であったり
そうしたことをずばずばっと軽快な文体で書き記していて
嫌味も感じず、すっと入ってくる。
真っ直ぐたち胸をはり肩を落とす。
肩甲骨を引き寄せ脇腹で上体を支えて肛門を締め、尻の筋肉を引き締める。
腰の下部を前に突き出しほんの少し前傾。手のひらを前に向け顎を引き目を上げる。
なるほど、確かにしんどい姿勢だ。
そしてこうした努力を歳を重ねられてからも
新しいことに挑戦し続けてこられたところが恰好良い。
業界の定説も遠慮なく否定するところも小気味良く
独壇場、独擅場などの漢字や言葉の変遷
方言についてなどどれも興味深い。
特に印象に残ったのは、言葉を体で感じるということ。
役になりきる為、場面を想像することなら誰でもやれるかもしれない。
が、何を履いているかなど詳細に思い描き、感じるということが
当たり前なようでいてとても難しい。
そして、人は幸せを追求するものだから、その役の幸せはなにかを考える。
私は永井さんと言えばナウシカのミトのイメージなのだが、そのこともページを割いて書かれてあった。
ミトの幸せは、ナウシカ。だから、姫様という台詞が印象に残る。
確かにミトの「姫様」の一言は、柔らかく大切な、厳しくもまろやかな声音だった。

体を動かさず体操選手に課題をイメージさせると、筋電図では
実際に運動しているときと同じ電流が流れるのだそうだ。

とすれば、やはり声だけの演技の中でも
その人物の洋服から考え方までイメージすることは、役を演じる上で
非常に重要であると言える。
寒いところで薪を拾ってきて燃やすというエピソードも非常に面白かった。

わかりやすく素晴らしい本。
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