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ハードカバーにて既読。
http://booklog.jp/users/huitaine/archives/1/4048737899

何度読んでも感じるのが、透明感だ。
浮気。三角関係。痴情のもつれ。第三者が一言で表現するなら
そんなような内容になってしまうのだろうが、そんな下品な話ではない。
それは、登場人物たちみんなが、それぞれに必死で生きているから
美しく感じさせるのではないかと思う。
けして明るい話ではないのに、暗い気持ちにならない。

会話をすることが、どんな些細なことでも楽しかったり
別れる前は楽しかったはずのことが
見るのも辛いものになってしまったり
誰でも経験のあるようなことが、丁寧な言葉で綴られている。

一方的ではなく、影響を与え合う関係に憧れる気持ちに共感した。
別れるということが自分の人生を否定することだとは、私は思わない。
自分の人生の過程であって、それはけしてまっすぐではないはずだ。

何度もレッカーをされてしまうこと、美術館のシーン、
コインランドリーでの会話など、とても印象的だ。

多少事実ではこうはならないだろう、と思うところも無いではないが
丁寧な心理描写が優る。

読後に複雑ながらも温かいものが残る小説。

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