タイトルが面白かったので読んでみました。みなさんのレビューを見てみると、このタイトルは賛否両論のようです。私は”釣りタイトル”だとわかっていて、では実際どんな内容で何が言いたい本なのかと思い読んでみましたが、確かに断捨離や着回しについての本だと期待してがっかりするという方もいらっしゃりそうなタイトルではあります。

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アメリカ人の筆者がフランスへ留学し、異文化に触れて自分の今までの生活を見直し、こんな風に生きればより幸せになれる、と考えたことを
まとめた本です。
筆者がかなり衝撃を受けたということはとても伝わりますし、
彼女にとっては本当にフランスの、マダムシックの生き方が素晴らしく
人生を変えるような出来事であったということはよくわかります。
ここに共感できるか否かで、この本に対する感想が左右されるのではないでしょうか。

日本人にとっては、特に本来の日本人の生き方からすれば、
ここに書かれてあることは、多分当たり前のこと、常識なことがほとんどです。

食べ歩きをするのははしたないことであるという感覚、
同じ服を補修しつつ何度も着る、リメイクをしたり他の人に譲ったりしてリユースする
自分のためにおしゃれをするというようなことは
一昔前の日本では当たり前のことでした。
アメリカナイズドされて大量消費社会になってきているので、
もちろんこの本で感銘を受ける方もいらっしゃるでしょう。
逆に、だらしない筆者のフランス万歳なだけの本、と感じる方もいらっしゃるのでしょう。
酷評されている方もいらっしゃるようで、私は面白く読みましたので
少し驚きました。
ただ違和感を覚える方のお気持ちもわかります。

たとえば江戸時代であれば、着物の綿を出し入れして厚さを調整し
オールシーズン着られるようにしたり
表に見えない裏地にこそ凝ってみたりというのは当たり前でしたし、
あるがままを受け入れて生きていました。
全てを実践できているかどうかは別として、こうした感性は
日本人に素地として残っているだろうと思います。
日本人としては、古来からの生き方を見直すという方が
親しみを覚えやすいのかもしれません。
当たり前のことを当たり前に大事に暮らしていけたら良いなと
改めて思いました。

また、個人的に思ったのは、ヨーロッパには騎士道精神があり
日本の武士道精神と共通点があることがよく挙げられますが
正しい生き方に対する基本理念に近しいものがあるのかなと感じました。
フランスの軍師が、本国から帰還命令が出ていたにもかかわらず
日本に残って旧幕府軍と共に戦った幕末のエピソードが思い出され
フランスという国自体への興味が湧きました。

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