著者 :
筑摩書房発売日 : 2003-06
1940〜50年代のメキシコを舞台に5つの家族を取り上げ、
1日の暮らしぶりを詳細に綴っています。
かなり長い本ではありますが、
人の人生の物語を垣間見るようで面白く読めます。
考察などはなく、ノンフィクションという感じなので
研究所として物足りないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。
また、ついてまわる貧困の問題、
そこにはお金の問題だけではなく、家族の愛のあり方や
宗教に対する考え方、男女の差や学問についてのスタンス
歴史や政治の問題など
様々なことを考えさせられました。
清貧と言われた江戸時代の日本の『貧困』とはまた違う
印象ではありますが、
反面で貧困≠悪という部分は共通するようにも思えました。