べしゃり暮らし 8 (ヤングジャンプコミックス) コミックス – 2009/4/17
森田 まさのり (著)

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中途半端な野郎が大嫌いって何回も言うお父さんの心理を考えると中々心苦しいです。
中途半端というのは今回の話のテーマでもあります。

ネットや噂は無責任に独り歩きしてしまいます。
お店のお客さんが減ったのも
ただのネタだったのに勘違いして噂をしたのは
”善意の第三者”な訳で、同じことです。

新井さんがお酒を持ってお父さんとサシ飲みしに来てくれるシーンもとても良いです。
お父さんに頑張りを認められて新井さんが泣いてしまうところももらい泣きしてしまいます。
店は逃げ道だろうというお父さんの考えも聞き出してくれます。

しのぶさんと付き合い出して事務所やめたという根津さん。
本当に真面目で優しい人なのでしょう。
「わざわざ誰かを貶めなくても笑いは生めるだろ」
という言葉は正しいのですが、ネタを書いていない根津さんが言ってしまうのはきつい言葉でした。

謝れずにきた自分を中途半端だと言い、お父さんに謝ろうとする根津さん。
昔気質だから男と引き合わされる=結婚話だと思ってしまうお父さんの勘違いが最早微笑ましいです。

圭右君に殴られて少し気が楽になった、謝ってないのに許してもらえるわけないという根津さんの素直な気持ちの吐露も良かったですし、
花田さんの描写に移っていく展開も素晴らしいです。
花田さんもお父さんに手紙を何通も書いていて、
破り捨てられるのを見て、俺たちはもうなにがあっても許されないと思ったというのが泣けます。
花田さんも本当に辛かったのだなと思いますし
人を馬鹿にするようなネタはやめる、と
根津さんが言いだす前から考えていたというところが驚きでした。
ネタを書いてたのは花田さんだからこそ、余計に自分のせいだと思っていたのでしょう。
根津さんが、「すまん俺1人が辛い思いをしてると思ってた」というのが二人の絆を感じます。
花田さんが「新しい相方探せよ」と悪ぶるのも優しいです。
中途半端はやめると決めた、芸人はやめる、俺の相方はお前だけだから、という根津さんの返しもまた涙です。

そして二人がけじめをつけようと謝りに来て土下座をしますが
それに対する「上妻さんへで頼む」というお父さんの返しも、素直に頭をあげてくださいとかあなたたちのせいじゃないのでというよりも
お父さんらしくて愛が伝わります。

ちゃんと自分の言葉で言っていなかったから、と
芸人になりたいとお父さんに言ったら殴られる圭右君
というオチも、メリハリがあって面白いです。

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