緑色の休み時間―広太のイギリス旅行 感想

緑色の休み時間―広太のイギリス旅行 (わくわくライブラリー) 単行本 – 1988/4
三輪 裕子 (著), いせ ひでこ (イラスト)

風に緑のにおいのするイギリスの夏。広い広い農場で、広太は青い目の少年に出会つた。ことばは通じなくても、ふたりはいっしょに山に登り、自転車をのりまわし、わすれられない夏をすごした…。小学上級から。

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小学生の頃に学校で課題図書になって、作文を書いた覚えがある。
課題図書になる本でちゃんと面白くて
作文を書くのが苦にならないことはあんまり無いので
この本のことはよく覚えている。
多分、三度目くらいの読み返し。

ろくに言葉が通じないけれど、現地で出会った少年と
心を通わせる物語が心地良い。

嫌な大人も出てこないし、千里や妹も広太を困らせるような
言動をしない点も良い。

ランドルとうまく言葉が通じないもどかしさの中だからこそ
育まれる友情が微笑ましく、
古城や牧場などのウェールズの描写もとても美しい。
結局ランドルとはどうなるのか、ランドルはどうするのかが
敢えて描かれないところがまた良いと思う。