舞台『刀剣乱舞』ジョ伝 三つら星刀語り Blu-ray
(出演), (出演), 末満健一 (監督)

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本丸ができて幾年月が経ち、数々の戦いを経てきた刀剣男士たちは強く成長した。
山姥切国広をはじめの刀とする本丸にも、今や多くの仲間たちが顕現していた。
ある日、主より出陣の命が下りる。
出陣先は、過去の敗戦から遡行経路の封鎖されていた《小田原征伐》の時代だった。
彼らはそこで、謎の忍びによる襲撃を受ける。
忍びを追跡した先で出会ったのは、黒田長政と家臣・母里友信であった。
刀剣男士たちは、そこで長政の口から驚くべき事実を聞かされることとなる。
長政たちと話をしている最中、時間遡行軍の襲撃を受けた山姥切と山伏は、交戦中にそこにいるはずのない《あるものら》と遭遇する。混乱を極める中、山姥切は過去の出陣で起こった事象と照らし合わせ、自分たちを取り巻く時間軸の流れに異変が起こっていることを予測する。
そして、敗北した因縁の地で過去の己自身と向き合うことを余儀なくされるのであった。
異変の巻き起こる小田原の地で、《過去を乗り越えるための戦い》に挑んでいくこととなる。

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今まで、山姥切国広が失態をしたと言われていた小田原の件が
遂に語られる本作。

オープニングで刀を回しているまんばちゃんが可愛い。
なんで写しの刀を近侍に選んだのかと思わず言ってしまう長谷部が
小夜ちゃんに窘められてきちんと「言葉が過ぎた」と言えるのが好きだ。
骨喰ちゃんが「みんなには過去があるんだな」と言うのもはっとさせられた。

骨喰と山伏と、
俺は間違っているか、本丸に戻って体制を立て直すべきか
どうするかは兄弟が決めると良い
という会話から、苦悩する山姥切が見ていて辛い。
「何故主はおれを禁じにしたのか。
初期刀だからしただけで誰でも良かったんじゃ」
という台詞を言われているときは、なんだかこっちまで辛くなった。

笑わせてくれるところはきっちり笑わせてくれて、
たとえば長谷部が棒読みでうわー、と倒れるところなどとても好き。(笑)

意外と信長を扱う物語で弥助が出てくることは少ないので
その点でも面白かった。
何も事前情報を入れずに見ていたので
「あなたたちは邪魔なのです刀剣男士よ」とはっきり口にするところや
まんばちゃんがもう一人現れたところでとても驚いた。

写しなのに近侍を任されたことで
きちんとしなければという強迫観念に囚われ撤退を選べないまんばちゃん。
撤退するか進軍するかの問題は刀ミュの阿津賀志山でも出てきて、
自分としては巴里公演で再演されたとき台本が変えられるまで
ずっと話運びにモヤモヤしていたのだが
刀ステのこのお話では撤退しないことに何故こだわるのか、
何故それがいけないのかの理由付がしっかりされているところが
とても良かった。
ミュと比較ついでに言及すると、自分はミュしか今まで追っていなかったので
刀剣男士の存在を人間が知っていることも、
三日月が動画で出演するのも舞台の方で既にやっていたとは知らず
とても驚いた。
弥助が持っている付喪刀は赤く発光していてこれもミュージカルを思わせたが
ミュもステもどの程度ニトロから元設定を聞いているのか
とても興味深いどころだ。

黒田長政が時間遡行軍に殺される、早くこの時代から離れろ
生きろ 生きてさえいれば必ずまた会える 約束じゃ
と言うところや、死屍累々と化せ 気迫のある長谷部の表情が良かった。

山伏の破壊シーンも辛いし、
長谷部が「まだ敵を倒していない」と言い、
山姥切も「そうだ兄弟をこんな目に合わせた奴らをこのままにしておけるか」
という2人の思いが揃っているところも、
それに対する
同田貫が「もういいここまでだ。負けたんだ、俺達は負けたんだよ」
と言う、本当にもう駄目なんだという絶望感も辛かった。
せめて生きるんだ、と本丸に戻り、小田原への経路は閉鎖される。
時間遡行軍の干渉反応は消えたって主が教えてくれたと骨喰が言う。
なぜ遡行軍がいなくなったかはわからないまま任務が終了してしまい
後味の悪さが残る。

審神者としては、明らかに山伏の台詞などから
一度破壊されたがお守りを持っていて助かったのだろうというのは
察するはず。
骨喰が三日月からお守りを渡されどうやって渡ったのかが後々理解できる流れが良かった。

小夜ちゃんからの手紙や、
ソハヤに修行に行くかって言われて長谷部が思わず
「誰が信長のところなんかに」と言ってしまうところも良い。
長政様は良い方だった。付喪神にあの世があるならついてききたかった。
でもできないから忘れることにした。
一番は今の主。
今までそこまで見えてこなかった長谷部の内面が見えてくるストーリーでもある。

主命を果たせなかった、未熟だったことを言い訳には出来ないと言う山姥切、
当てつけるつもりはなかったと素直に言える長谷部
ふたりとも愛おしい。

大阪城を繰り返して遡行軍がレベルアップするというのは
ゲーム脳的にも成程と思う設定。
三日月も円環に閉じ込められ時間軸の重なりが生じたというのは中々ショック。
本来なら同じ時代に遡行しても時間軸がずれるから過去に出陣した自分たちに出くわすことはないのに
過去の山姥切たちがやられたら俺達も消えるかもしれない。
タイムパラドックス関連の、この物語の中での設定がこの台詞群から理解できる。

長谷部が嬉しそうな顔をしているのも良かったし
写しでもいい、生きた証が物語という決意ができるのも印象的。

それは私にとってはこれからそなたと交わす約束なのであろうな
今そなたを召し抱えている主はさぞ果報者であろう
そなたのような刀をひとときでも得られたこと、誇りに思うぞ
という一連の長政様の台詞もたまらない。

鼓星。現代人にはオリオン座という方がしっくりくるのだろう。
三つら星というタイトルに思いを馳せるところだ。

小夜ちゃんの極みの登場もわくわくした。
弥助が信長様を殺したのは歴史、歴史に復讐すると言うのが
個人的に納得のいく台詞だった。

気になるところ。
話は重く見応えがあるが、悪く言えば冗長に感じられるところもある。
時間自体も休憩が入るとは言え長いとは思った。

また、たとえ舞台上では竹光でも、真剣として扱って欲しかった。
納刀のやり方が間違っていて、それでは服や手が切れると思うことがあり
気になった。

身内に対して「いただきたい」と使うのは可笑しいと思う。

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