痛快に読める作品。
『に』『さん』がタイトルに入っているとは気づきませんでした。
面白い趣向です。
発端は小銭を拾えない人から一度はすったけれど
お財布を返してあげるという親切心からだったのに
次々と巻き込まれピンチに見舞われていく様子が
ついつい引き込まれて最後まで一気に読んでしまいました。
会話もセンスが良くてふふっと笑ってしまいます。
ただラストはもうちょっと描いてほしかった気もします。
続きを知りたかったけれど、知ったらもっと後味が悪いかもしれないので
これで十分とも言えるのですが。
できれば亀は戻してあげて欲しかったですが、
そうするには色々と問題があるので、そう思うとこれが
ベストな終わり方なのだろうとも思います。
テンポが良く読みやすい作品です。
2017.1.7