かなりまったりとした小説。
文学というよりはラノベに近い、構えずに軽く読めるテイストである。

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七福神は確かに七人全員をあげられる人は少ないかもしれない。
中でも知名度が低いと作中でされている福禄寿と寿老人が
自分たちの知名度を上げたいので人間に助けを求めてくるというのも
アイディアとしては面白いと思う。

福禄寿と寿老人についてはそれなりに可愛らしいキャラクターを感じることが出来たが
肝心の主人公はるなつふゆを初めとしてその他の登場人物に
共感することが出来ず、物語にも正直入り込むことが出来なかった。

たとえば都冬は不況だからとクビにされて焦っていると口では言うが
努力しているようには見えないし(小説内で描写されていないだけとも言えるが)
今時結婚=永久就職という考え方もいただけないと思う。
パソコンに詳しそうな雰囲気と面と向かって言われてショックを受けるというのも
都冬がパソコンに詳しい人の容姿は酷いと認識しているらしく
恐らくメディアで言われるような”オタク”のことを言っているのだろうが
知識が浅く失礼だなと思う。
これはネットの使い方にも同じことが言えて、
2chがモデルかと思われる掲示板の描写が半端で、
口が悪く下品=ネット のようでもやもやしてしまう。
恐らく作者がそういう感覚なのかなと思ってしまった。
芸能人でもない自分が

ブログをはじめても効果があるとは思えない

という割にはブログ、ツイッター、2chにぱらっと
支離滅裂な文章を投稿し、それがあっさりうまくいくというのも
ネットについての知識がないからこそ軽く考えられているのかなと思った。

失恋したとき神様のせいにして出て行けというのも共感できないし
ツイートにスパムを仕込んでおけば良い、しないのは倫理的にではなくスキルがないから、という辺りも可笑しい。
可笑しいと言えば都冬の親友環も同じで、招待状をもらっておらず
友人を誘ってきてくれと但し書きもない試飲会に「一緒に行く」と言い出すし
非常識な人たちだなと思った。

タイトルから期待した割には、”はるなつふゆ”は言葉遊びで名付けられた
主人公の名前なだけである。

肝心の七福神たちについても、会話の中でさらりと扱われるだけで
実際はこういう神様であるということもふんわりとしか描かれず、全体的に物足りなかった。

たださらっと読むには打って付けで平和なストーリーであると思う。

2015.11.24

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